小金井市の土地選び|境界トラブルを避ける方法|越境・私道・ブロックの注意点

- 「小金井市で理想の土地が見つかった!」
- 「駅からも近いし、価格も予算内。ここに決めようかな……」
ちょっと待ってください。 その土地、お隣さんとの「境界」はハッキリしていますか?
注文住宅を建てるための土地探し。日当たりや広さに目が行きがちですが、実は購入後に最もトラブルになりやすいのが「境界(きょうかい)」や「私道(しどう)」の問題です。
- 「自分の敷地だと思ってブロック塀を積んだら、実はお隣の土地だった」
- 「お隣の木の枝が伸び放題で、雨樋が詰まってしまった」
正直なところ、こんなトラブルに巻き込まれたら、せっかくのマイホーム生活が台無しになってしまいますよね。
この記事では、小金井エリアの複雑な権利関係を見てきた私が、「境界トラブルに巻き込まれないためのチェックポイント」と、「2023年の民法改正で変わった最新ルール」について、現場のリアルな声を交えて解説します。
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なぜ小金井市で「境界トラブル」が起きやすいのか?
まず、小金井市特有の事情についてお話ししましょう。
小金井は古くからの住宅地と、新しく分譲されたエリアが混在している街です。
昔の測量は「ざっくり」だった?
昭和の時代に分譲された古い土地などは、当時の測量技術が今ほど精密ではなかったり、そもそも図面が現存していなかったりすることがあります。
特に、小金井の古い住宅街(例えば本町や貫井北町の一部など)では、「お隣とのブロック塀が、実は境界線ではなかった」というケースが珍しくありません。
「お互い様だから」で済んでいた曖昧な境界が、相続や売買のタイミングで「ここまではウチの土地だ!」と争いの火種になることがあるのです。
小金井に多い「狭い道路」とセットバック
小金井市内を歩くと、車がすれ違えないような狭い道路(幅4m未満)が多いことに気づきませんか?
これを「2項道路(みなし道路)」と呼びます。
ここに家を建てる場合、道路の中心線から2m下がって(セットバックして)建てなければなりません。
ここで問題になるのが「道路の中心はどこか?」です。お向かいさんと認識がズレていると、敷地の有効面積が変わってしまうため、非常に揉めやすいポイントです。
現地で必ず確認!「ブロック塀」の所有者は誰?
土地を見に行ったとき、お隣との間にあるブロック塀。 これ、誰のものか分かりますか?
3つのパターンを知っておこう
ブロック塀の所有権には、大きく分けて3つのパターンがあります。
一番トラブルになりやすいのは「3. 共有」のケースです。
たとえば、あなたが「ブロック塀が古くて危ないから新しくしたい」と思っても、お隣さんが「まだ使えるからお金は出したくない」と言えば、工事ができません。
また、解体費用をどう分担するかで揉めることもよくあります。
現地に行ったら、「境界標(きょうかいひょう)」という四角い杭や金属プレートを探してください。 ブロック塀がその杭の「内側」にあるのか、「外側」にあるのか、「真ん中」にあるのかを見るだけで、ある程度予測がつきますよ。
「越境」と2023年民法改正の衝撃
「越境(えっきょう)」とは、お隣のものが自分の敷地に入り込んでいたり、逆に自分のものがはみ出していたりする状態のことです。
よくある越境の例
【重要】お隣の枝を「勝手に切れる」ようになった?
実は、2023年4月の民法改正でルールが大きく変わりました。
- これまで: 根っこは切ってもいいが、枝は勝手に切ってはいけない(お隣に切ってもらうしかない)。
- これから: お隣に「切ってください」と頼んでも、相当の期間(2週間程度)内に切ってくれない場合などは、自分で切ることができるようになりました。
また、境界調査や枝を切るために、必要な範囲で隣の土地を使用できる権利(隣地使用権)も明確化されました。
とはいえ、いきなりノコギリを持っていくのは喧嘩の元です。
まずは私たち仲介会社を通じて、円満に解決する「覚書(おぼえがき)」を結ぶのが鉄則です。
【小金井市】知らないと家が建たない?「私道」と「掘削承諾」の罠
小金井市には、公道(市道など)ではなく、個人が所有している「私道(しどう)」に面している土地がたくさんあります。 私道に面した土地を買う場合、絶対に確認しなければならない書類があります。
「通行・掘削承諾書」とは?
家を建てるには、水道管やガス管を道路から引き込む工事が必要です。
もし、その道路が他人の持ち物(私道)だった場合、勝手に掘り返すことはできません。
そこで必要になるのが、私道の持ち主からの「掘削(くっさく)承諾書」です。
こんな怖い話を聞いたことがありませんか?
「土地を買った後に水道工事をしようとしたら、私道の持ち主と連絡が取れず、工事の許可がもらえない。結局、家を建てられずに土地を手放すことになった……」
これは決して脅しではありません。契約前に必ず「承諾書」の有無を確認しましょう。
プロが教える「境界トラブル回避」チェックリスト
土地を見に行く際、スマホ片手にここだけはチェックしてください。
境界確定にかかる「お金」の話
もし、購入した土地の境界が曖昧で、自分で測量をやり直すことになったら、どれくらいの費用がかかるのでしょうか?
測量費用の相場(東京都内・30坪〜50坪程度の一般的な土地)
| 項目 | 内容 | 費用目安 |
|---|---|---|
| 現況測量 | 今あるブロック塀などを基準に、仮の面積を測る。 | 10万〜20万円 |
| 境界確定測量 | 隣地所有者全員と立ち会い、ハンコをもらって境界を確定する。 | 40万〜80万円 |
| 筆界特定制度 | 立ち会いが不調な場合、法務局に境界を決めてもらう制度。 | 申請数千円〜+測量数十万円 |
通常、土地の売買契約では「引き渡しまでに売主の負担で境界を確定する」という特約を付けるのが一般的です。
この特約がない「現況有姿(現状渡し)」の土地は安く見えますが、後から測量費がドカンとかかるリスクがあるため注意が必要です。
よくある質問(Q&A)
「筆界特定制度」を利用する手があります。 これは法務局の専門家(筆界調査委員)が調査して、公的に境界(筆界)を特定する制度です。裁判よりも早く(半年〜1年程度)、費用も抑えられます。ただし、期間中は建築確認が出せないこともあるので、やはり購入前に解決しておくのがベストです。
所有権によります。 自分の敷地内(内積み)なら自由に変えられますが、共有や相手の所有物なら勝手には触れません。注文住宅の外構プランに関わるので、土地契約前に必ず確認しましょう。
登記簿の面積で取引する方法です。 実測したら面積が減っていても文句は言えませんよ、という契約です。都内の土地取引では一般的ですが、あまりに誤差が大きいと損をします。測量図が新しいかどうか(平成17年以降など)が安心の目安になります。
まとめ:良い家は「良い境界」から
少し細かい話になってしまいましたが、これらは全て「あなたが住んでからの平和」を守るために必要な知識です。
土地探しは、ただ「空いている場所」を探すのではありません。
その土地が持つ「過去の経緯」や「近隣との関係性」まで含めて、あなたの生活の舞台としてふさわしいかを見極める作業です。
これらを一般の方が全てチェックするのは大変ですよね。 だからこそ、私たちのようなプロを頼ってください。
「この土地、広くていいけど、お隣との境界がちょっと怪しいかも……」 そんな直感が働いたら、すぐに私たちに相談してください。
専門家の目で現地を確認し、売主側と交渉して、あなたが安心してハンコを押せる状態に整えます。


