小平市の境界トラブルを避ける方法|越境・ブロック・私道の注意点【2025年版】

- 「この土地、角地で日当たりも良くて最高!」
- 「隣の家の雰囲気も良さそうだし、ここに決めちゃおうかな?」
不動産仲介の現場にいると、土地の「形」や「価格」にはこだわっても、「境界(きょうかい)」のリスクを軽視してしまうお客様が意外と多いのです。
ご近所トラブルの第1位は「騒音」、そして見逃せないのが「境界線トラブル」です。
ある民間調査によると、ご近所トラブルを経験したことがある人は約60%にも上ります。
その中で「境界線」や「植木の越境」に関するトラブルは、決して珍しいことではありません。
特に小平市は、古くからの農地や大きなお屋敷が少しずつ宅地化されてきた歴史があり、境界があいまいなまま売買されるケースや、複雑な「私道(わたくしどう)」が絡むケースが少なくありません。
この記事では、小平市の土地探しを得意とする私が、「境界トラブルの3大リスク(越境・ブロック・私道)」と、「プロが実践する回避テクニック」を包み隠さず解説します。
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なぜ小平市で境界トラブルが起きるのか?土地の歴史とリアル
まずは、小平市ならではの事情を知っておきましょう。
都心に比べて敷地が広い小平市ですが、その「広さ」ゆえの歴史的背景がトラブルの種になることがあります。
「短冊状の農地」と「大谷石の塀」
小平の地図を見ると、青梅街道や五日市街道から南北に細長い土地が伸びているのがわかりますか?
これは江戸時代の新田開発の名残で、「短冊状」の地割りがベースになっています。
この長い土地が相続などで切り売りされる過程で、境界があいまいなままブロック塀(特によく見かける大谷石の塀)が積まれたケースが多々あります。
- 「おじいちゃんの代から、この石垣が境界だと思っていた」
- 「実は登記簿の面積より、実際の庭の方が広かった(縄伸び)」
そんな「口約束」や「思い込み」で維持されてきた境界が、売買のタイミングで表面化し、揉め事に発展するのです。
特に、「隣の家が建て替えをする時」や「自分が土地を買う時」が、パンドラの箱が開く瞬間です。
【小平市】3大トラブルの実態と対策|越境・ブロック塀・私道
ここからは、具体的に注意すべき3つのポイントを深掘りします。
① 「越境」のワナ:2023年の民法改正を知っていますか?
境界トラブルというと「塀の位置」ばかり気にしがちですが、プロは「空」と「地下」を見ます。
空の越境
隣家の屋根、エアコンの室外機、換気扇のフード、そして「庭木の枝」。
特に小平は緑が多いので、隣の柿の木や桜の枝が越境してくるケースが多いです。
地下の越境
昔の水道管やガス管が、なぜか隣の敷地を通って引き込まれていることがあります。
これを解消するには、数十万円の工事費がかかることも。
実は、2023年4月の民法改正で、越境してきた竹木の枝を「自ら切り取ることができる」ようになりました(以前は切ってもらうしかありませんでした)。
ただし、「催告しても相当の期間(約2週間)内に切除してくれない場合」などの条件があります。
いきなり切るとトラブルになるので、この法律を知識として持った上で交渉するのが賢いやり方です。
② 「ブロック塀」の恐怖:令和7年度から補助金アップ!
小平市内には、現在の耐震基準を満たしていない「既存不適格」のブロック塀が多く残っています。
もし地震で倒れて通行人に怪我をさせたら、責任を負うのはその時点での「所有者(=あなた)」になる可能性があります。
朗報です。小平市では、危険なブロック塀の撤去やフェンスへの改修に対する補助金が、令和7年度(2025年)から増額されました。
撤去費用に対して上限30万円(以前は24万円)まで補助が出る可能性があります。
この制度を知っているだけで、撤去費用の交渉材料に使えるかもしれません。
③ 「私道」の落とし穴:掘削承諾のハンコ代
小平市には「位置指定道路」と呼ばれる私道(個人が持っている道路)がたくさんあります。
土地がこの私道に面している場合、家を建てるための水道・ガス工事で道路を掘る際に、「道路の持ち主」の承諾が必要になることが一般的です。
ここで起きるのが「ハンコ代(承諾料)トラブル」です。
- 「昔、挨拶がなかったからハンコは押さない」
- 「承諾してほしければ30万円払え」
そんな理不尽な要求をする所有者が、稀にいます。
こちらも民法改正により「承諾がなくてもライフラインを設置できる権利」が明確化されましたが、現実には工事会社が「トラブル防止のため、やっぱり承諾書をもらってください」と言ってくるケースが大半です。
トラブルを防ぐ「プロの回避術」3選
では、どうすればこれらの地雷を踏まずに済むのでしょうか。
私たち不動産屋が契約前に必ず確認するポイントと比較表をご覧ください。
1. 「公簿売買」か「実測売買」かを確認する
土地の売買契約には、大きく分けて2つのパターンがあります。
トラブルを避けるなら、断然「実測売買(確定測量付き)」です。
土地売買契約の種類の比較
| 項目 | 公簿売買(こうぼばいばい) | 実測売買(じっそくばいばい) |
|---|---|---|
| 定義 | 登記簿の面積で取引する。後で測量して面積が違っても文句なし。 | 実際に測量し、隣地との境界を確定させてから取引する。 |
| コスト | 売主の負担が少ない(測量費がかからない)。 | 売主が測量費(数十万円〜)を負担する。 |
| 安全性 | △ 低い(境界杭がない場合も多く、後で揉めるリスク大) | ◎ 高い(隣人のハンコ付き図面があるので安心) |
| 小平での傾向 | 安い土地や現状有姿の土地に多い。 | 大手の分譲地や、きちんとした仲介が入る案件に多い。 |
もし「公簿売買」の土地を検討する場合は、「引き渡しまでに境界標を明示すること」を特約に入れるよう、私たちが交渉します。
2. 「越境の覚書(おぼえがき)」を締結する
「隣の屋根が少しはみ出しているけど、壊してもらうわけにもいかない……」
そんな時は、「将来、隣家を建て替える時には、越境を解消します」という内容の「覚書」を取り交わします。
これがあるだけで、将来のトラブルを未然に防ぎ、資産価値を守ることができます。
3. 私道の「通行掘削承諾書」を事前に確認する
私道に面した土地を買う場合、契約前に必ず「通行掘削承諾書」が取得できているか、あるいは取得できる見込みがあるかを確認します。
これが取れない土地は、どんなに安くても手を出してはいけません。
ハウスメーカーに行く前に不動産屋へ!その決定的な理由
ここまで読んで、「土地選びってこんなに落とし穴があるの?」と不安になったかもしれません。
だからこそ、土地が決まっていない状態でハウスメーカーに行くのはリスクが高いのです。
ハウスメーカーの営業マンは「建物のプロ」ですが、「権利関係のプロ」ではありません。
「南向きでいい土地ですね!うちならこんな家が建ちますよ!」と夢のある提案はしてくれますが、「このブロック塀、隣の所有かもしれないのでリスクですよ」とは、なかなか気づかない(あるいは言わない)ことがあります。
私たち不動産仲介会社は、建物を売るのが仕事ではありません。
「お客様が安全に暮らせる土地の権利を確定させること」が仕事です。
- 「この土地はブロック塀が古いから、補助金を使って撤去する条件で100万円の値引き交渉をしましょう」
- 「私道の承諾が取れるまで、契約は待ってください」
そんな「嫌われ役」を買って出てでも、あなたの利益を守るのが私たちのスタンスです。
よくある質問(Q&A):境界の悩み、スッキリ解決
要注意です。土に埋もれているだけなら良いのですが、工事などで紛失している場合もあります。 杭がないと、フェンスを設置する位置も決められません。購入を検討するなら、売主様の費用負担で「境界杭の復元」をしてもらうよう、私たちが交渉します。
「トラブルの保険代」とお考えください。 個人間売買や、知識の浅い業者から買うと、購入後に「埋設物が見つかった」「境界で揉めた」といったトラブルが起きた際、すべて自分で解決しなければなりません。 私たちが間に入ることで、重要事項説明書にリスクを明記し、万が一の際の責任の所在をはっきりさせることができます。
先ほどお伝えした通り、民法改正で「切れる権利」はできましたが、即座に切っていいわけではありません。 まずは「枝が伸びてきましたね」と柔らかく伝え、それでもダメなら内容証明郵便で催告するなど、法的な手順(2週間の期間など)を踏む必要があります。いきなりノコギリを持っていくのは喧嘩を売るようなもの(笑)。このあたりの「角が立たない伝え方」もアドバイスしますよ。
まとめ
境界や私道の話は、少し難しくて面倒に感じるかもしれません。
でも、ここを曖昧にしたまま家を建てると、せっかくの新生活が「隣人との冷戦」で台無しになってしまうかもしれません。
「親しき仲にも礼儀あり、隣り合う土地にも境界あり」です。
小平市は緑が多く、住みやすい街です。
だからこそ、最初のボタンの掛け違いをなくし、安心して長く住める土地を選んでほしい。
「この土地、境界は大丈夫かな?」 気になったら、まずは私たちにご相談ください。
現地に行って、ブロック塀の傾きからマンホールの位置まで、プロの目で徹底的にチェックさせていただきます。
あなたのご来店を、心よりお待ちしています。

